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サッカー日本代表のウルグアイ戦はデータ上もかなり寂しい攻撃内容 空振りだったプレス回避策含め、課題が多かったのが最大の収穫 (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

【プレス回避策は空振りに】

 最終的に西村拓真のゴールのみに終わったこの日の日本で、過去との違いとして抑えておきたいのが、ビルドアップ時のプレス回避だった。

 後方からボールをつないで前進する際、4-4-2の陣形で前から圧力をかけてくるウルグアイに対し、ダブルボランチの1枚(主に遠藤航)が2人のセンターバック(CB)のラインに加わって3バックを形成。相手の前線2枚に対して数的優位を作ったうえで、高い位置をとる両サイドバック(SB)(菅原、伊藤洋輝)のどちらかが、内側のレーンに絞って立つシーンが何度も見られた。

 振り返れば、2018年9月に始動した第一次森保ジャパンの初期の頃、4-2-3-1から3バックに可変するかたちが2つあった。

 ひとつは、ボランチの1枚(主に青山敏弘)が2人のCBの間に落ちて、両SBが高い位置をとるかたちで3バックに可変するパターン。もうひとつは、主に右SB(酒井宏樹)が高い位置をとった際、左SBと2人のCBが右にスライドし、左ウイングが低い位置に立つかたちの"つるべ式3バック"で、いずれもボール保持時は基本布陣の4-2-3-1から3-4-2-1に可変した。

 2019年アジアカップ以降はあまり使われなくなったが、横幅をとったうえで5つのレーンを活用する攻撃に主眼を置いた2018年当時と違い、今回の可変3バックはプレス回避をメインの目的としていた。それが、SBのポジショニングに象徴されていた。

 しかし、今回日本が試みた可変3バックシステム導入が効果を示したかと言えば、そうでもなかった。これは、日本が3バックを形成すると、ウルグアイはハイプレスをせず、ミドルゾーンで4-4-2のブロックを形成する対応を見せたという背景がある。これでは日本のハイプレス回避策が空振りに終わるのも当然で、つまりウルグアイの対応力が日本を上回った格好と言える。

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