日本代表はなぜ「ローテーション起用」に消極的? 東京五輪もロンドン五輪も最後は息切れ。W杯でも同じ過ちを犯すのか
A代表の6月シリーズと同時期にウズベキスタンで開かれていた、23歳以下のアジア王者を決めるU−23アジアカップ。2年に一度行なわれるこの大会で、日本は3位となった。
23歳以下のアジア王者決定戦とはいえ、日本は従来からこの大会を次回五輪へ向けた強化の場と位置づけている(以前はU−23ではなくU−-22の大会として開催されたこともあったが、日本の考え方は一貫している)。
東京五輪でも最後は力尽きてメダルを逃した日本代表この記事に関連する写真を見る 今回で言えば、2年後のパリ五輪を目指す世代、すなわち2001年以降生まれの選手で構成されたU−21代表が出場。そして2年後のこの大会(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる予定)にも、パリ五輪世代がU−23代表として出場することになっている。
結果的に日本は、U−23アジアカップの2回に1回は大会規定よりも年下の代表チームが出場することになり、過去の大会ではその都度、年上のチームに手厳しくやられてきた。
2014年大会は、準々決勝でイラクに0−1で敗れてベスト8敗退。2018年大会でも、準々決勝でウズベキスタンに0−4で敗れ、同じくベスト8敗退に終わっている。
それを考えれば、今回のベスト4進出は、U−21代表が出場した大会のなかでは過去最高成績。ましてライバルの韓国を相手に、準々決勝を勝ち上がったことは痛快だった。
準決勝で開催国のウズベキスタンに0−2で敗れたあと、もう一度気持ちを奮い立たせ、3位決定戦でオーストラリアを3−0で下したことも評価に値するものだ。
まずは、その健闘を称えたい。
とはいえ、大会を勝ち上がるなかで、気になったこともある。
主力メンバーが固定され、選手起用に偏りがあったのではないか、という点だ。
UAEに勝利したグループリーグ初戦からウズベキスタンに敗れた準決勝まで、中2日の5連戦を振り返ると、7人の選手が5試合中4試合に先発出場。主力選手は固定されており、複数の選手が併用されていたポジションは、ボランチと右サイドバックくらいだった。
つまり、明らかに力が落ちるタジキスタンと対戦したグループリーグ第3戦を除けば、日本はほぼ同じ先発メンバーで戦い続けたわけである。
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