2022.05.31

菅原由勢は酒井宏樹のポジションを奪えるか。森保Jの右サイドバック一番手になるため「自分の色を出す」

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 チャンピオンズリーグ決勝の翌日、オランダAZの菅原由勢の長いシーズンはようやく終わった。

 AZはレギュラーシーズンで5位となり、来季のUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)出場権を4位から8位の5チームで争うプレーオフに回った。合計4試合戦ったプレーオフの最終戦が5月29日に行なわれ、AZは来季のECL出場権を獲得。ようやく1年間の戦いを終えたというわけだ。

「これだけ最後にいいサッカーをするなら、最初からやっておけという話ですよね」

 最終戦でフィテッセに6−1で勝利した菅原は、自分たちの快勝をなかばあきれながら振り返った。

シーズン最終戦で大勝して喜ぶ菅原由勢シーズン最終戦で大勝して喜ぶ菅原由勢 この記事に関連する写真を見る  菅原にとって、2021−22シーズンは躍進の一年だった。昨年夏の東京五輪メンバーからは落選、だが所属のAZでは前シーズンまでの背番号26から出世し「2」をつけることとなった。

 右サイドバックから、右ウイング、時には中盤もこなし、第33節までのすべての試合に出場。リーグ戦終盤にきて、左ひざに「痛みというか、違和感というか」を抱え、第34節には出場せず。プレーオフもこの日を含めて3試合途中出場と、1試合出場なし。

 しかし、「監督が(出場時間を)うまくコントロールしてくれて、もうよくなっている」という状態だそうだ。29日のフィテッセ戦でも81分からの出場にとどまっている。

AZでのシーズンは終わったが、菅原は休む間もなく日本代表に合流する。今回は久々の招集だ。

 過去には、2020年10月、11月の欧州遠征に呼ばれ、計4試合でわずか4分の出場にとどまった。2021年6月にもA代表、U−24代表と計3試合に呼ばれたが出場はなかった。

 今回はカタールW杯に向けたメンバー争いに割って入る、ほぼラストチャンスとなる。

 代表ではここまで結果を残せずにきた。だが、AZというオランダの強豪チームでレギュラーを張って来た菅原には、クラブや仲間たちからの期待があったという。

「インターナショナルウイークに入るたびに、チームメイトから『今回は代表に行くのか?』って聞かれていました。行かないよって答えると、『大丈夫だよ。ここでのパフォーマンスをそのままよくしていけば、お前なんてすぐ呼ばれる』ってみんな言ってくれていて......。

 すごい頑張ろうって思いましたし、いいチームだなと思いました。選手同士のサポートじゃないですけど、居心地がいいというか」

 仲間からの温かい励ましは、日本代表への想いをより強いものにした。