最終予選メンバーに残ったのはわずか6名。もったいない結末となった充実の国内組合宿 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo
大迫勇也とのスムーズな連係を見せていた武藤嘉紀大迫勇也とのスムーズな連係を見せていた武藤嘉紀この記事に関連する写真を見る また、3トップの中央に入った大迫勇也と、同じく右に入った武藤の関係も良好だった。

 ヴィッセル神戸で日常的にプレーしているのだから当然と言えば当然だが、大迫は武藤がクロスを入れるタイミングや場所を熟知しているかのように的確にポジションをとり、時折見せるポジションチェンジも実にスムーズだった。

「サコくんとはいい連係ができている。お互いにわかり合っている」

 武藤がそう話しているとおりだ。

(大迫を除けば)国内組の彼らが、海外組を中心とした現状の主力に割って入ることは簡単ではないが、少なからず「国内組もやるじゃないか」の印象を残すことができれば、日本代表に漂う硬直した空気が変わった可能性は十分にあった。

 だからこそ残念だったのは、本来なら最終日に行なわれるはずだったウズベキスタンとの親善試合が、新型コロナウイルス感染拡大を理由に中止となってしまったことである。

 代わって流通経済大との練習試合が組まれはしたが、7-0の結果が示すとおり、実力差だけでなく、試合を包む緊張感や重圧という意味でも、ウズベキスタン戦との違いは大きすぎた。

 参考までに流経大との練習試合の先発メンバーを挙げると、以下のとおりだ。もしウズベキスタン戦が行なわれていれば、おそらくこのメンバーが先発していたはずである。

 GKは、権田修一。4バックのDFラインは、右から酒井宏樹、中谷進之介、谷口彰悟、長友。中盤は、アンカーに稲垣祥、インサイドMFに右から江坂、脇坂。そして3トップには、右から武藤、大迫、相馬勇紀が並んだ。

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