中村憲剛&佐藤寿人の森保ジャパン2021総括。「このままではいけないと、なっていかないといけない」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by JFA/AFLO

 だから大事なのは、次の2試合(中国戦@2022年1月27日/サウジアラビア戦@2月1日)でしょう。ここでオーストラリアとの勝ち点差が広がれば、いろいろと試せるのかなと。

佐藤 正直、2次予選の相手のレベルが下がりすぎて、まったく強化にならないですよね。最終予選までに弱い相手としか試合ができなかったから、チーム力を高められなかった。

 これはアジア全体で考えていかないといけないテーマだと思います。予選の枠組みを変えていかないと、世界から取り残されるだけですよ。大事なAマッチデーが、あれで消化されてしまうわけですから。

中村 今はチャレンジカップもなかなかできないですからね。冷静に考えて、強化試合なしでいきなり本番は難しいと思う。

 初戦ホームのオマーン戦(0−1/9月2日)はその典型だったと思います。準備のところから心身ともに仕上がった状態で入れたように見られなかったですから。もし強化試合をひとつ挟んでいたならば、ああいう試合にはならなかったと思います。

---- ワールドカップ出場に関しては問題ないと考えていますか?

中村 最初はとても心配しましたが、もともと力はありますし、その力を苦しい状況でも発揮しながら自力で出場できるポジションまで持ち直してきたので、このまま行ってほしいです。

 ここからまた台頭してくる選手もいるでしょうし、そうやって競争力が生まれてくれば、チーム力が上がってくると思います。一番よくないのは、競争力のないチーム。それを森保さんが試合を重ねるなかで変えていったので。

佐藤 繰り返しになりますけど、僕はもう少し早く東京五輪世代を融合してほしかったですね。なんで、三笘を使わないのかってずっと思っていましたから。東京五輪の時にコンディションがよくなかったから。そこでネガティブなイメージを持ってしまったんですかね。

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