日本代表がサウジアラビアに負けていた数々のデータ。柴崎岳のパスミス以外にも負ける要素はたくさんあった

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

 しかもサウジアラビアの8番と23番のプレーエリアは、日本のダブルボランチと比べて圧倒的に広く、残念ながら、この試合に限ってはクオリティの部分で日本のダブルボランチが劣っていたことは間違いなかった。

 もちろん個人的なミスもあるが、基本的に舵取り役のボランチがボールを失う背景には、前線からの守備も含めた戦術全体による影響が大きい。今回、柴崎と遠藤に起こった問題は、そういう意味で、そのままチームの問題としてとらえるべきだろう。

 結局、この試合で日本が作ったゴールチャンスは、前半7分の柴崎の無回転シュート、24分の浅野拓磨のクロスを南野拓実が合わせたヘディングシュート、そして29分の鎌田のスルーパスに抜け出した大迫がGKと1対1で好セーブされたシュートと、3回のみ。37分の酒井宏樹の高速クロスに大迫が合わせたシーンはオフサイドで、後半は決定機を1度も作れなかった。

 対するサウジアラビアは、前半12分のFKで3番が放ったヘディングシュートと、27分にCKの流れから7番が入れたクロスに17番が合わせたヘディングシュート。後半50分に柴崎のボールロストから11番がドリブルで運び、最後に18番が狙ったシュートと、70分に遠藤がボールを奪われたあとに7番が放ったミドルシュート。そしてその直後の71分、柴崎の吉田麻也へのバックパスがずれたところから9番が決勝ゴールを決めるに至った。

 確かに紙一重の戦いではあったが、こうして振り返ると、サウジアラビアに軍配が上がるのは論理的と言えるだろう。

 ベストを尽くしながらサウジアラビアに上回られてしまった現実が浮き彫りになったいま、森保一監督は状況を改善させる策を持ち合わせているのか。先発のチョイスや選手交代など、采配の問題でも解決策が見えないなか、いよいよチームの命運を左右するオーストラリア戦を迎えることになる。

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