新シーズン「海外組」ブレイク候補。A代表未経験もすでに活躍している選手がいる

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by JMPA

 日本国内で東京オリンピックが注目を浴びる一方で、遠く離れたヨーロッパではサッカーの新シーズンが静かに幕を開けている。

 お馴染みのチャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグの予選をはじめ、今季から新たに始まるヨーロッパカンファレンスリーグの予選もスタート。各国リーグではベルギー、スイスなどで新シーズンが開幕している。フランスやポルトガルも、開幕は目前だ。

ドイツから帰ってきたPSV堂安律の今季は?ドイツから帰ってきたPSV堂安律の今季は?この記事に関連する写真を見る そんななか、日本のサッカーファンにとって気になるのは、やはりヨーロッパでプレーする日本人選手の活躍ぶりだろう。

 昨シーズンは、冨安健洋(ボローニャ)や鎌田大地(フランクフルト)、伊東純也(ヘンク)ら日本代表選手が充実のシーズンを送ったほか、シント・トロイデン(ベルギー)では鈴木優磨がゴールを量産してブレイク。一気に評価を上げたことで、今夏はステップアップ移籍の噂も出ている。

 来たるヨーロッパの2021−22シーズン、目を見張るような成長を遂げ、活躍を見せてくれる日本人選手は誰になりそうなのか。現在の状況とともに、期待の選手たちをピックアップしてみる。

 まず、今夏新たにヨーロッパに旅立った面々は、当然ながら注目の的になる。とりわけ、日本代表選手としての経験を積み、満を持してヨーロッパに新天地を求めた選手たちには、移籍先クラブでも即戦力としての期待をかけられている。

 トゥールーズ(フランス2部)のオナイウ阿道(前・横浜F・マリノス)、グラスホッパー(スイス)の川辺駿(前・サンフレッチェ広島)がそれにあたるが、とくに注目されるのは、前・横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルーが新監督に就任したセルティック(スコットランド)に移籍した古橋亨梧(前・ヴィッセル神戸)だろう。

 セルティックといえば、かつて中村俊輔(横浜FC)が数々の歴史を刻んだ名門クラブ。昨シーズンはライバルのレンジャーズにリーグ優勝を譲ったが、それまではリーグ9連覇を達成するなど無敵を誇った時代が続いていた。そこで、クラブから覇権奪回を託されたアンジェ・ポステコグルー監督が、そのキーマンのひとりとして獲得を目指した日本人選手が古橋だった。

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