こんな勝ち方もできるのか。U-24日本代表がメキシコ戦で見せた「強者のサッカー」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

 こんな勝ち方もできるのか――。そんな驚きを感じさせてくれた試合である。

 まだいくつかの課題を抱えているとはいえ、このチームの、というより、日本サッカーの成長を実感できる内容だった。

 東京五輪グループリーグ第2戦、日本はメキシコを2-1で下した。これで初戦の南アフリカ戦に続く2連勝である。

久保建英の先制ゴールをアシストし、追加点となるPKもきっちり決めた堂安律久保建英の先制ゴールをアシストし、追加点となるPKもきっちり決めた堂安律この記事に関連する写真を見る 南アフリカ戦での日本は、引いて守りを固める相手に対し、攻めあぐねるばかりか、案外"守りあぐねる"ことも少なくなかった。

 どこからプレスをかけ、どこでボールを奪うのか。それがはっきりせず、結果、パスをつながれ、自陣ゴール近くまでボールを運ばれることが少なくなかった。

 しかし、この日の日本は違った。

「ときどき自分たちを鏡で見ているような、パス回しやサッカーがあった」

 MF久保建英がそう振り返ったように、メキシコはボールを保持して攻撃を組み立てることを得意とするチームである。そんなテクニックに長けたチームを相手に、日本の高い位置からの守備がハマった。とりわけ「最初の15分のところで差が出たかな」とは、久保の弁だ。

 試合開始からわずか6分で久保が先制点を決めると、その後も立て続けにメキシコの縦パスをカットして、ショートカウンターからチャンスにつなげた。

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