2021.07.16

スペインの名指導者から日本の五輪代表へ。スペイン戦は「本番を想定した交代策を」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

「(ホンジュラスは来日したばかりで)コンディションの差はあるにしても、前半は文句のつけられない内容だった」

 スペインの名伯楽、ミケル・エチャリはそう言って、U-24日本代表がU-24ホンジュラス代表を3-1と下したゲームを振り返っている。

「ハイレベルのスキルを駆使したコンビネーションがたくさん見られ、プレースピードが際立っていた。あらゆる場面で崩しの仕掛けが見られ、攻撃に奥行きも感じられた。セットプレーも練り込まれ、ライン間の距離もすばらしかった。ポジション的優位によって、相手のスペースを奪い、自由に使っていた。ただ、後半に関しては修正すべき点はあったのだが......」

 レアル・ソシエダなどのクラブで指導者として活躍してきたエチャリは、いつものように長所と短所をどちらも取り上げつつ、戦いの深層に迫っていった。

ミケル・エチャリのホンジュラス戦のベストプレーヤーに挙げた遠藤航ミケル・エチャリのホンジュラス戦のベストプレーヤーに挙げた遠藤航 この記事に関連する写真を見る 「日本は4-2-3-1を採用し、試合開始からイニシアチブを握っている。ホンジュラスはミラーゲームに近い形でプレスをかけてきたが、日本は各ポジションでそれを凌駕した。コンビネーションのスピードと精度で上回って、スペースの取り合いを制すと、常に先手を取った。右サイドバックの酒井宏樹がウィングに近い位置を取る一方、左サイドも三好康児と中山雄太のバランスがよく、圧倒的に攻め立てた。

 前半のGK谷晃生はほとんど仕事がなかった。

 吉田麻也、冨安健洋のセンターバックは経験豊かなところを見せ、相手を寄せつけていない。ポジション的優位を取ったこともあるが、同時に守備強度も高かった。球出しの感覚も良く、ポゼッションを活性化させていた。

 前半12分には、右FKを久保建英がインスイングで蹴り込み、フリーになった吉田が合わせて先制。39分には、冨安が左サイドを駆け上がってボールを受けると、切り返して右足でゴール前を横切るクロスを入れ、それを林大地が落とし、堂安律が右足でネットを揺らした。2人のセンターバックは2得点にも寄与し、攻守両面で存在感が際立っていたと言えるだろう。