中村俊輔と遠藤保仁、FKがうまいのはどっち? 名手・木村和司が判定

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中村俊輔と遠藤保仁。ともに日本を代表するゲームメーカーであり、FKのスペシャリストでもある。今回はどちらのFKが優れているのか、かつてのFKの名手である木村和司氏にジャッジしてもらった――。

日本を代表するFKの名手、中村俊輔(左)と遠藤保仁(右)日本を代表するFKの名手、中村俊輔(左)と遠藤保仁(右)この記事に関連する写真を見る 中村俊輔と遠藤保仁、FKがうまいのはどっちか?

 それは、中村俊輔のほうだ。

 日本代表戦で決めた数多くのFKをはじめ、セルティック所属時、UEFAチャンピオンズリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦で決めた伝説のFKなど、印象に残っているFKがたくさんある。

 何よりすごいのが、FKの種類の豊富さ。速いボール、速くて曲がるボール、コントロール重視の曲がるボール、曲げて落とすボール......と、野球で言えば、ストレート、スライダー、カーブ、 スプリット系......と、何種類ものボールを投げ分けることができる一流のピッチャーと同じだ。

 私が横浜F・マリノスの監督だった時にも、その種類の多さに本当に驚かされた。練習でもいろんなFKを蹴っていて、ブレ球を蹴っている時には「おおっ、ブレ球も蹴れるんや」とびっくりした。

 試合では見せていないだけで、おそらく俊輔は相当な種類のFKを蹴れるはず。その数は日本で一番だと思うし、うまさという点においては、世界でもトップクラスだろう。

 欧州から日本に戻ってきてからは、あまり練習している姿は見ていないけれど、子どもの頃とか、中学、高校の頃は、かなり練習していたのではないか。FKは、技術はもちろんのこと、日頃の練習や練習後の"遊び"のなかで上達していくものだからだ。

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