2021.03.24

サッカー日韓戦、伝説の3試合。36回観戦した大ベテラン記者が厳選!

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo

◆柱谷哲二が語るドーハの悲劇。イラク戦で投入してほしかった選手の名は>>

 そんな日本代表が、ついにワールドカップ予選という大舞台で韓国を破る日がやってきた。1993年10月25日。場所はカタールのドーハ。アメリカW杯最終予選の4戦目だった。

 59分、左から吉田光範が入れたクロスが相手に当たってこぼれたボールに三浦知良(カズ)と長谷川健太が絡んで、最後はカズが決めた。カズはこういうこぼれ球を決めるのがとてもうまい選手だ。

 そして、日本はそのまま1-0で韓国に勝って、6チーム中の首位に立ち、最終イラク戦に勝てば文句なしで初のワールドカップ出場が決まることになった。

 点差は1点差だったが、内容的には日本の完勝だった。

 韓国の金浩(キム・ホ)監督は、のちにセレッソ大阪でもプレーするFWの高正云(コ・ジョンウン)を、なぜか中盤の守備的なポジションで起用してきた。日本のトップ下で攻撃のタクトを振るうラモス瑠偉に対して、フィジカルが強い高正云を当てようとしたのかもしれない。

 だが、日本のハンス・オフト監督はしたたかだった。この試合ではずっと守備的MFに入っていた森保一をはずして、ラモスを中盤の深い位置でプレーさせたのだ。おかげで韓国の選手はどこまでラモスに付いて行っていいのかわからず、混乱に陥ってしまった。

 こうして、日本が最も重要なワールドカップ予選で韓国に完勝した。それは、僕がずっと夢見ていた光景だった。ただ、日本は最終戦でイラクと引き分けてしまい、予選突破には失敗してしまうのだが......。

香川真司の活躍などで完勝した、2011年8月の日韓戦 photo by Getty Images香川真司の活躍などで完勝した、2011年8月の日韓戦 photo by Getty Images ◆2011年8月10日 国際親善試合
日本 3(1-0、2-0)0 韓国
(得点)香川真司(35分)、本田圭佑(53分)、香川真司(55分)
(日本代表メンバー)
川島永嗣、駒野友一(55分槙野智章)、内田篤人、今野泰幸、吉田麻也、遠藤保仁(73分家長昭博)、長谷部誠(66分阿部勇樹)、岡崎慎司(35分清武弘嗣)、香川真司(85分細貝萌)、本田圭佑、李忠成

 かつてはワールドカップやオリンピックの予選では、必ずと言っていいように日韓対決が実現していた。だが、最近は予選では別組になることが多く、韓国との対戦機会はめっきり少なくなってしまった。