森保一監督へメキシコ指揮官の教え。「前半が悪かったら手を打つべき」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

 後半22分にも自陣でボールを奪い取ると、すかさず前線のエンリ・マルティンへ。マルティンはこれを裏に流し込み、走り込んだロサーノがGKシュミット・ダニエルとの1対1を制し、ダメ押し点。これで勝負は決した。

 個人の差を生かす、マルティーノ監督の手腕が際立った。

サッカーは90分のスポーツである。相手を研究し、自分たちのスタイルを行使し、先手を取れたとしても、試合の流れの中、その関係は常に変化する。生き物のようなものだ。それは日本の森保一監督へのレッスンだった。

 バルサの監督としては成功を収めることができなかったマルティーノだが、監督としての価値を高らかに示した。

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