女子サッカー「WEリーグ」創設。
プロ化を選ばないクラブへの影響は甚大 (3ページ目)
「(現在のなでしこリーグのクラブで)プロクラブにならない選択をするチームも当然ありますよね。そういったチームには、『この先、なでしこリーグはやっていけるのか』『自分たちは放り出されてしまうんじゃないか』という心配や不安もある。そこは我々がしっかりと支えていきます」(岩上氏)
これまで、なでしこリーグでは各クラブの苦しい経営と観客動員数の少なさが課題になってきた。WEリーグが存在感を強めていけば、その好影響は次第になでしこリーグにも及ぶに違いない。ただし、効果の波及には時間を要する。その苦しい期間をどう乗り越えていくかが最大のテーマだ。
また、環境が異なるとはいえ、海外リーグからヒントを得ることも可能だろう。興味深いのはアメリカの例だと岩上氏は言う。
「NWSLのオーランド・プライドのスタッフに話を聞いたのですが、昨年のワールドカップでアメリカが優勝した勢いもあり、全9チームの平均観客数は約7000人程度だそうです。チームによって差はあるようですが、それ以前でも5000~6000人は動員していたということです(昨年のなでしこリーグ1部リーグの1試合平均は1345人)。観客層の中心は、選手と同世代の女性とファミリー層だということですが、日本では、その層をほとんど開拓できていません。これは、なでしこリーグとWEリーグの双方に通じる課題で、トライしていく価値があると思います」(岩上氏)
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