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井原が明かす韓国戦の豪快ミドルと
悪夢のPK、ファルカンのスピード解任 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

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「韓国は、アジア大会で最大の敵でしたし、韓国に勝たないと優勝はないと思っていました。ダイナスティカップで勝ってから韓国に対するコンプレックスみたいなものはなくなったし、ドーハの時にも勝っているので、苦手意識も、自分たちが劣っている感覚もなかったです。とくに若い選手は韓国に対して何とも思っていなかった。だから、五分五分以上にはやれると思っていました」

 韓国は、アメリカW杯後、ロシア人のアナトリー・ブイショベツ監督が指揮を執り、フィジカルを生かした組織的なサッカーに転換、攻撃面でかなり迫力を増していた。しかも、日本には絶対に負けられないという気持ちを前面に出し、アメリカW杯最終予選で負けた悔しさを晴らすべく、非常にアグレッシブだった。

「韓国は日本の選手をかなり警戒していたけど、韓国らしい強さがありました。フィジカル、スピードを生かしたアグレッシブさは変わらないですし、トップの黄善洪をうまく生かすチーム戦術で戦っていました。そこは気を使って見ていたけど、他にも高正云(コ・ジョンウン)、河錫舟(ハ・ソッチュ)、洪明甫(ホン・ミョンボ)もいたので、攻撃に厚みと迫力がありましたね」

 前半は韓国に押し込まれる時間もあったが、先制点を奪ったのは日本だった。決めたのは、カズ(三浦知良)。ドーハの時と同じ韓国戦でのゴールは運命的なものが感じられ、このままイケるというムードが漂った。

「自分たちは戦っていて、目一杯な感じではなく、まだ余裕を持って戦えていたので、このまま優位に試合を進められる自信はありました」

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