2019.12.13

いいデータは見られず。
森保ジャパン、課題多き中国戦勝利

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 A代表としては、年内最後の大会になるE-1サッカー選手権。森保ジャパンはその初戦で中国と対戦し、2-1で勝利を収めた。今大会のメンバー編成が特殊なものであること、そしてこの試合が12月7日のJ1最終節から3日後に行なわれたことを考えれば、まずは及第点の出来だったといえるだろう。

E-1サッカー選手権中国戦。厳しい条件下で勝利したものの、課題を多く残した日本代表 ただし、今大会の森保ジャパンを見ていくうえで、現在進行中の2022年W杯アジア2次予選と同一線上で比較はできない。何より、インターナショナルマッチウィークに行なわれる大会ではないため、A代表の常連となっているヨーロッパ組を招集できない事情がある。

 さらに、来年1月(8日~26日)には東京五輪を目指すチームが参加するAFC U-23選手権タイ2020が予定されている。これは、五輪チームにとっては、本番前に残された唯一の公式大会であるため、森保一兼任監督としてはそちらも無視できない。

 そのため今回は、森保監督がピックアップした登録メンバー23人のうち11人が初招集の選手、13人が東京五輪を目指すU-22代表の選手によって構成されることになった。つまり明らかに今回のメンバーは通常のA代表とは別物であり、東京五輪を強く意識した”Jリーグ選抜チーム”と言える。

 だからこそ、最大の見どころになるのは森保監督の采配だ。

 ほぼ初顔合わせのメンバーで、しかもほとんど準備期間が与えられていないからこそ、逆にピッチ上に描かれるサッカーには、森保監督の考えが表われやすくなる。通常のA代表では選手の自主性や阿吽の呼吸を重んじる指揮官も、さすがに今回のメンバーにそれらを多く求めることはできないからだ。

 迎えた注目の初戦。森保兼任監督は、A代表のチーム強化よりも、東京五輪の強化の流れに沿った戦い方を選択した。