2019.10.15

スペイン人指導者が称賛する日本の
右サイド。「交代選手も質が高い」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

「技術、戦術、体力とあらゆる面で両国の差は明らかだった。しかし、特筆すべきは、日本が力の劣った相手に対し、最後まで得点をし続ける意思を示し、なおかつ攻守のバランスも崩さなかったことにある。その集中力を称えるべきだろう」

 スペイン人指導者、ミケル・エチャリ(73歳)は、日本がモンゴルに6-0で大勝した試合について、そう振り返っている。

日本の右サイドを活性化させていた伊東純也と酒井宏樹 レアル・ソシエダの強化部長、エイバルの監督、あるいは指導者養成学校のディレクターをするなど、長く現場を生きてきたエチャリは、「ポジティブな側面に目を向ける」というプロフェッショナルとしての習性が身についている。対戦相手となったモンゴルは、同じ土俵で戦うようなレベルではなかった。しかし、それについていくら掘り下げても意味がない。

 その試合で、日本は正しいふるまいをできていたか。

「ミャンマー戦も含め、日本は格下を相手にした時も、戦術的に乱れていない。ライン間の距離や選手同士の距離を保ちながら、集中した戦いを見せている。相手を侮って、無理に攻めることもない。ポジショニングの準備で優位に立っていることによって、プレッシング、セカンドボールなどでも優位に立ち、主導権を失わずに戦うことができる」

 エチャリは、レベルの差のある相手との試合について及第点を付けた。

「前半、日本の選手はキックオフした直後、相手との大きな力量差を感じただろう。しかし、相手を見下さずに、強度の高いプレーを見せ、序盤から独壇場となっていた。

 日本はこれまでと同じように、4-2-3-1のシステムを採用。ボランチとセンターバックの連係、サイドでのサイドバックとサイドアタッカーの連係などは、確実に向上しつつある。補完関係は理想に近い。

 この日、目立ったのは右サイドの攻撃だろう。これまでは堂安律(PSV)、久保建英(マジョルカ)が入ることが多かったが、伊東純也(ゲンク)が力を示した。開始早々、伊東は柴崎岳(デポルティーボ・ラ・コルーニャ)のパスをエリア内に呼び込み、右サイドでシュートしている。