2019.10.07

独特な戦術「フラット3」を駆使。
手島和希は世界大会で何を感じたか

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 説田浩之●撮影 photo by Setsuda Hiroyuki

 大会を進めるごとに"フラット3"にも慣れ、スムーズにラインコントロールすることができるようになっていった。"フラット3"という戦術を経験して、守備の面白さをあらためて感じていた。

守備陣のまとめ役を果たした手島。photo by Yanagawa Go そして、準決勝のウルグアイ戦も2-1で勝ち、決勝進出を決めると、「ここまできたら優勝したい」と思うようになった。だが、それまでの相手とは次元の異なる強さを、スペイン戦で味わうことになる。

「準決勝のウルグアイも個人能力が高くて、決定機は相手のほうが多かったんです。それでも、なんとか耐えることができましたが、スペイン戦はそうはいかなかった。スペインには、日本を上回るクオリティがあって、アイデアもあった。『スペインは強いな』『(他とは)違うな』と思いましたね」

 0-4という大差での敗戦。その差は「現状の力の差をそのまま示された結果」だと、手島は受け入れたという。つまり、力を出し切った末の、結果だったと。

「決勝があのメンバーでやれる最後の試合でしたし、最も長くみんなとサッカーができましたから、自分の中ではやり切った感はありました。でも、最後はやっぱり勝ちたかったですね......」

 それでも、全試合に出場して、世界大会の決勝まで戦えたことは、大きな自信になった。守備において、学ぶことがたくさんあり、"フラット3"という戦術を経験したことが、その後のサッカー人生にも影響を与えた。

 そうして、"フラット3"という戦術、世界2位という結果を手土産に、手島は日本に帰国した。

(つづく)

手島和希
てしま・かずき/1979年6月7日生まれ。福岡県出身。京都サンガF.C.U-18監督。現役時代はクレバーなDFとして活躍。東福岡高→横浜フリューゲルス→京都パープルサンガ→ガンバ大阪→京都サンガF.C.

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