2019.07.06

「久保建英の非凡さが見えた」スペイン人指導者が森保Jを個別評価

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Watanabe Koji

「日本人選手は機動力に優れている。俊敏さとスキルを同時に持っており、コンビネーションも使える。そのレベルの高さを世界に示しつつある」

 スペイン人指導者、ミケル・エチャリ(72歳)は、これまでも日本人選手の実力を高く評価してきた。日本代表は南アフリカW杯前から見続けており、その慧眼でブラジルW杯での「らしさ」に囚われた敗退や、ロシアW杯での西野ジャパンの躍進も予見してきた。

「ミケルは本当に父のような存在だ」

 そう語るのは、長年、エチャリに師事してきたファン・マヌエル・リージョ(元ヴィッセル神戸監督)である。レアル・ソシエダ時代には、強化部長と監督という立場で共に戦った盟友と言える。

「ミケルは寛大な人物。まだ子どもだった私を、スビエタ(レアル・ソシエダ練習場)に連れて行ってくれた。サッカーの話を延々と何時間もした。何か、結論にたどり着くわけではないんだ。でも、彼と話したあとは、自分の知識が豊かになった気がした。それはミケルが、サッカーを細かく見つめているからだ」

 リージョの師匠でもあるエチャリは、コパ・アメリカを戦った選手たちのプレーをどのように鑑定したのか――。守備的なポジションの選手に続いて、攻撃的なポジションの選手についてのスカウティングレポートをお送りする。

チリ戦、エクアドル戦にフル出場、ウルグアイ戦は途中出場だった久保建英攻撃的MF
中島翔哉(アル・ドゥハイル)

 3戦ともに先発した。チリ戦。戦術的判断により、相手のアンカーをフタしようとした意図は悪くなかったが、結果的に左サイドを空けてしまった。攻撃では才能の片鱗を見せたものの、空回りしていた。

 ウルグアイ戦では左サイドで杉岡大暉と組み、テンポよく攻撃を展開した。守備でも、敵のビルドアップを分断。そしてFKで持ち前のキック技術を見せ、上田綺世に合わせたシーンは精度が高かった。そのドリブルは確実に相手ディフェンスへ恐怖心を与えており、後半開始直後には、ファウルまがいのプレーで止められている(笛は鳴なっていない)。