2019.06.27

コパ・アメリカで日本代表が
突きつけられた深刻な課題

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Watanabe Koji

 1分1敗で迎えたコパ・アメリカのグループリーグ最終節。U-22の選手にオーバーエイジの選手を加えた日本が、ここまで2敗を喫して最下位に沈むエクアドルと対戦し、1-1で引き分けた。勝ち点2で終わった日本は、グループリーグ敗退が決定。森保一監督が苦肉の策で編成した今回のチームは、これで解散することになった。

 1-1という試合結果、そして90分以降に作った2度の決定機のインパクトもあり、このエクアドル戦の日本のパフォーマンスについてはおおよそポジティブな印象となった。実際、初戦のチリ戦と比べると、とくに若い選手たちが自信を持ってプレーするようにもなっていた。

「決めきる力が足りなかった」だけではないエクアドル戦だった しかし、「決めきる力が足りなかった」というひと言でこの試合を総括してしまうと、問題の本質を見失ってしまいかねない。

 たとえば、日本戦で2-2のドローを演じたウルグアイも、多くのチャンスを作りながら「決めきる力が足りなかった」から勝ち点2を失ったと言うこともできる。日本もウルグアイも表面的にはそうなるが、しかし、そこには根本的な違いが存在していることは言うまでもないだろう。

 優勝を狙う彼らにとって、グループリーグ突破というノルマさえクリアできれば、2-2という結果自体は大きな問題にはならない。ルイス・スアレスもエディンソン・カバーニも多くのチャンスでミスしたが、このあとの戦いで研ぎ澄まされた状態になれば世界屈指の決定力を誇るだけに、日本戦を振り返ったときに「決定力不足」という課題が浮上することはないはずだ。

 しかし日本の場合、事情は異なる。重要なのはそのプロセスで、それを紐解かなければ「決めきる力が足りなかった」という言葉の背後にある多くの問題は解決できない。最後の最後にポジティブな印象を残した試合だったからこそ、とくに試合序盤から後半途中までに起きていた現象を改めて振り返ることが、来年の東京五輪を見据えたうえでも重要になる。