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コパ・アメリカで森保ジャパンの若手に学んでほしいこと (3ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Watanabe Koji

 3-4-2-1の場合、1トップ下の2シャドーに久保建英と中島翔哉が入ると予測するのが妥当だが、このポジションには三好康児や安部裕葵もいる。2022年W杯カタール大会を見据えれば、中島を「4」の左サイドで起用する絶好の機会とも言える。

 森保監督はこれまで日本代表と東京五輪を兼務するメリットを活かし、日本代表戦のなかでメダル獲得を目標にする東京五輪世代を強化してきた。攻撃の軸になる堂安律(今大会不参加)と、守備の要である冨安に経験を積ませ、自信を深めさせた。ただし、そうは言っても東京五輪でのメダル以上に、ワールドカップで結果を残すことも重要だ。

 前回W杯ロシア大会では日本代表はコロンビアに勝利したが、それまでのW杯で日本が南米勢に勝ったことはなかった。しかも、コロンンビア戦は相手がひとり退場して人数で優位に立った結果だ。そうした苦手意識があるなかで、東京五輪世代が南米選手権を経験できるのは、これ以上ない貴重な機会だろう。

 南米各国からすれば、五輪代表を中心に臨む日本代表に「なめられた」と感じていても不思議はない。対戦相手はどこであれ試合立ち上がりの一発目からガツンとあたってくるだろうし、フルパワーで戦ってくるはずだ。将来のW杯を見据えても、若手にとっていい経験になるのは間違いない。無論、選手たちは経験を積むだけではなく、結果にこだわってほしい。

 今回のコパ・アメリカに臨む選手たちが、東京五輪世代の中核をつとめる可能性は高い。一方で、トゥーロン国際では同世代が史上初めて決勝に進出して準優勝。しかも、決勝戦まで無失点の圧倒的な力を見せたブラジルに対して1-1の末、PK戦で敗れた。さらに、その下の世代でU-20W杯に出場した選手には、齊藤未月を始め、将来日本代表に呼ばれても不思議ではない有望な選手がいる。

 若い世代の突き上げがあるだけに、コパ・アメリカ出場組も安泰ではない。W杯カタール大会に向けて、主力となる可能性を秘めた選手たちが豊富に揃っている森保ジャパンが、今年のW杯予選と来年の東京五輪に向けて、次のウルグアイ、エクアドルを相手にどう戦うのか目が離せない。

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