2018.09.03

サブ降格を経験した背番号10、
三好康児がアジア大会で学んだこと

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 2013年U-17ワールドカップでも、2017年U-20ワールドカップでも、三好康児(北海道コンサドーレ札幌)は不動のレギュラーだった。

 2年後の東京五輪でメダル獲得を目指すU-21日本代表でも、押しも押されもしない存在だった。今大会を迎えるまでは......。

キャプテンマークを託された「背番号10」三好康児の心境は...... 背番号10を背負い、今大会ではキャプテンマークまで託されていたが、大会中に三好はサブ降格を経験した。

 そのきっかけは、グループステージにあった。

 先発したネパールとの初戦は1-0で勝利したものの、6バックで守る相手に苦戦し、三好だけでなく、チーム全体のパフォーマンスが低かった。メンバーを変更して臨んだパキスタン戦では三好もスタメンから外れ、チームは4-0と勝利した。

 先発に返り咲いたベトナム戦では、とくに前半、チーム全体が腰の引けた戦いしか見せられず、0-1と敗れてしまう。三好自身、納得のいくプレーを見せられたわけでなく、試合後、悔しさを押し殺すようにして言った。

「こういう試合でチームをしっかり引っ張っていくようなプレーをしていかなければ、この先はないなって思いました」

 5日後、ラウンド16のマレーシア戦のスターティングリストに三好の名前はなかった。パキスタン戦での好パフォーマンスを見せた前田大然(松本山雅)、岩崎悠人(京都サンガ)、旗手怜央(順天堂大)の3人が前線に起用されたのだ。この試合で三好に出番が回ってくることはなかった。

 とはいえ、準々決勝のサウジアラビア戦は、中2日で迎える厳しいスケジュール。ターンオーバーが採用される可能性は低くなかった。

 また、低調なパフォーマンスには、エクスキューズもあった。これまでの4試合で使用されたチカランとブカシのスタジアムはいずれもピッチ状況が悪く、ボールが真っ直ぐ転がらないほどだった。前田や岩崎のようにスピードが武器の選手たちならある程度カバーできるが、三好のように足もとの技術やショートパスによる打開を特徴とする選手は、その影響を強く受けるのだ。