神谷優太がU-21に帰ってきた。頼れる男は嫌われ者になる覚悟あり (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

「チームメイトひとりひとりの能力を引き出すのは僕の役割だと思っているし、優勝するためには、ひとりひとりが一番上に立ちたいという意欲がどれだけあるかだと思う。試合でぬるい選手がいたら、やっぱり厳しく言わなければいけないですし、自分が嫌われ者になってもいい、くらいの気持ちでやっていきたい」

 愛媛での半年間は、思い描いた結果が出ているわけではないが、それでも何を求めて武者修行の道を選んだのか、忘れたことはない。

「間違いなく愛媛ではエースだと思われているし、それをより一層意識しながらやってきました。そのエースが結果を残さないと、みんなのテンションだったり、試合中の温度が変わってくることにも気づけたし、それが責任感だということも改めて勉強になった」

 さらに神谷は、力を込めて言った。

「この半年で全体的に成長したと思いますけど、責任感の部分がより強くなったというところを示したいと思います」

 これまでどおりオーガナイザーとしてボランチに入るのか、あるいは、より決定的なチャンスに絡むことを求められて2シャドーでプレーするのかわからない。だが、2列目だろうが、3列目だろうが、チームメイトを鼓舞し、身体を張ってボールを奪い、泥臭くプレーし、ゴール前まで飛び出していくことに変わりはない。

「ポジションがどこでも責任感は変わらない。そういう部分を出していけたらいい」

 闘志あふれる頼れる男が、U-21日本代表に帰ってきた。

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