サッカー人生激変。スピードスター前田大然
「高2のターニングポイント」

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki, Getty Images

東京五輪を目指す若きフットボーラーたち(1)
松本山雅FC・前田大然@後編

 3月のパラグアイ遠征でU-21日本代表デビューを果たし、初先発のベネズエラ戦でさっそく2ゴール。勢いをそのまま、所属する松本山雅FCでも前線の一角を射止めてみせた。今シーズンの活躍を振り返った前編に続き、後編では希代のスピードスター、前田大然のサッカー人生におけるターニングポイントや今後のビジョンに迫った。

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前田大然は松本の大地でさらに大きく成長を遂げようとしている前田大然は松本の大地でさらに大きく成長を遂げようとしている―― ここまで話を聞いてきて、すごくポジティブだと思うけど、負けていたとしても、「負けてない」と言ってみたり、ゴールが奪えないことを気にしていても、「気にしていない」と言ってみたり、自分に言い聞かせているようなところもあるんですか?

前田大然(以下:前田) どうですかね。もともと、入れへんときは入れへんし、入るときは入るしって割り切っているので、あまりネガティブになることはないですかね。常にポジティブでいるようにはしています。

―― さきほど、「自信は常に持っている」とも言っていましたが、自信は揺るがないんですか?

前田 揺るがないですね、はい。

―― 頼もしいですね。

前田 たぶん、スピードがあるからだと思います。誰にも負けない武器があるから。武器がひとつもなかったら、自信があるとは思えないですけど。

―― 誰にも負けない武器を自分は持っている、というのが安心感というか。

前田 すごく自信になりますね。テクニックよりもスピードって、すごく武器になると思うので。そのおかげで自信を持ってプレーできますね。

―― いつごろから自信を持ってプレーできるようになったんですか? ターニングポイントのような出来事ってありますか?

前田 自信を持つようになったターニングポイントはわからないですけど、サッカー人生のターニングポイントはありますね。

―― それは、いつですか?

前田 高2のときです。そのころ、ヤンチャだったので、1年間サッカーをさせてもらえなかったんですよ。それで1年間、社会人サッカーをしていて......。サッカー部の総監督、監督、コーチの方々で話し合って、そうしようということになって。

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