西野ジャパン運命の第3戦。ポーランド通の代表MF・加藤恒平に聞け (3ページ目)

  • 栗田シメイ●文 text by Kurita Simei

――リーグ全体のレベルとしては、Jリーグと比較してみるとどう感じますか?

「正直、単純に比較するのは難しい。重複になりますが、ヨーロッパのサッカーと日本のサッカーは僕の中では別物なので。ただ、ポーランドリーグだと、どのチームと戦ってもハードで非常に難しい試合になる。楽なゲームというのはほぼなかったですね。今年も最終節まで優勝争いがもつれましたし、クラブ間での力関係が拮抗しています。

 だから競争力があるし、実際にポーランドリーグで認められた選手が隣国のドイツに引き抜かれるケースも多々あり、バルトシュ・カプストゥカという選手はプレミアリーグのレスターに引き抜かれました(現フライブルク)。岡崎選手も、彼のことを知っていました。ヨーロッパのいいところは、5大リーグでなくても、活躍すればヨーロッパのマーケットに直接つながること。アジアだといくらいいプレーをしても、文化面やプレーの違いが考慮されて『一回持ち帰って上と相談して』となってしまうので」

――ポーランドは海外志向の強い選手が多い?

「意外とそうでもないんですよ(笑)。引き抜かれるのは、25歳くらいまでの若手がほとんど。どちらかというと家族と一緒に、住み慣れた環境でやりたいという選手が多かった。中堅からベテランになると、ポーランドはサッカーをやる上で不自由しないんです。

 給料はそれなりで、スタジアムも素晴らしくて、街は本当にきれいなので。そこでお金もらえているんだったら、正直ポーランドでいいという意見をたくさん聞きました。『アジアのように高いお金をもらえるなら別だ』という声もありましたが」

――国全体のスタイルとしては、昔から伝統的にしっかりとした守備がベースでカウンターというイメージがあります。

「そうですね。戦い方にブレはないかもしれません。守備ブロックの形成の仕方や、戦い方がはっきりしているというのも要因だと思います。やはり守備は大きな強みになっていると思います」

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