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指揮官を直撃。森保ジャパンは
パラグアイ遠征で何を試すつもりなのか (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

―― 昨年12月のタイ遠征、今年1月のU-23アジア選手権、そして今回のパラグアイ遠征と、合わせて41人の選手を招集されました。この年代の選手を視察、選考するうえで、選手の層が薄いと感じるポジションはありますか?

森保 GKとFWですね。GKは経験を必要とする重要なポジションですが、じゃあ、プロのカテゴリーでレギュラーの座を獲っている選手がどれだけいるか。J1だけでなく、J2、J3まで広げても、レギュラーとして出場しているGKはいないですよね。FWも同じです。

―― 特に、センターフォワードですね。

森保 いろいろと視察させてもらっていますが、ストライカーとしてプロの舞台で結果を出している選手がどれだけいるか。まだまだいない、と僕は思っています。

―― リストを眺めていて気づくのは、立田悠悟選手(清水エスパルス)だけがこれまでの3つの活動に選ばれているということです。今シーズン、清水でレギュラーの座を奪いましたし、かなり高く評価されているように感じます。

森保 3大会連続、ということは現時点で特に大きな意味はないんです。最初のタイ遠征と次の中国遠征で選手全員を入れ替えようと思っていたし、これからも招集に条件があるなかで、選手を入れ替えながらチーム作りを進めていくことになりますから。ただ、おっしゃるようにJ1のチームでレギュラーとして出ている。しかも、もともとセンターバックですが、今はサイドバックで出ていて、彼の特徴が攻守において生きているので、我々のチームでも生かしたいな、というふうに見ています。

―― さて、今回の遠征ではチリ、ベネズエラ、パラグアイと戦います。どんなテーマを掲げ、どんなことにチャレンジしようと考えていますか?

森保 前回の活動で、いくつかの課題が出ました。そのなかでも今回、特に意識しているのがビルドアップのクオリティの部分と、個の成長の部分。組織的に戦うといっても、個々が強くなければ組織も強くならない。だからパラグアイ遠征では、相手がプレッシャーをかけてきたときに、どう剥がすのか、どう回避するのか、やり方はいろいろあると思うので、そういう部分を見ていきたいですね。

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