本田圭佑、香川真司を押しのけて、ロシアW杯に行ける攻撃的MFは誰だ (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Zhizhao Wu/Getty Images

 そうした点を踏まえると、海外組で昨秋から招集されていない本田圭佑(パチューカ/メキシコ)の評価は上昇する。一方、本田と同様な立場にある香川真司(ドルトムント/ドイツ)の評価は下がる。

 多機能性という点で本田は、香川に大きく勝る。CSKAモスクワ(ロシア)時代には、守備的MFもこなしている。個人的にはボランチ本田は、面白いアイデアだと考える。

 それはともかく、ここに来て外せない選手に昇格してきたのが、森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー)である。

 昨年11月の欧州遠征でハリルジャパンに初めて招集された、海外組の中では知名度の低い選手ながら、今年1月末、ベルギーの超名門に移籍。以降、4戦中3試合でスタメンを飾っている。海外組に高いプライオリティを置くハリルホジッチが、彼を放っておくことはないだろう。

 これに、実力者の柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)が加わる。海外組の4人がそろって選ばれれば、国内組のチャンスは激減する。本田をサイドアタッカーとしてカウントすれば、かろうじて1枠は見える程度。本田、香川が外れても国内組は最大2~3。いずれにしても狭き門だ。

 現在、国内組で最もチャンスがありそうに見えるのは、倉田秋。ガンバ大阪では10番を背負う。

国内組では最もメンバー入りの可能性が高い倉田秋国内組では最もメンバー入りの可能性が高い倉田秋 4-3-3を敷く代表では、インサイドハーフが最もしっくりくるが、Jリーグの開幕戦(vs名古屋グランパス/2月24日)では、4-2-3-1の「3」の左で出場した。プレーに華はないが、キレがある。そしてユーティリティ。まさに今日的な10番だ。

 唯一の問題は、昨季の10位から今季はさらに順位を落とすのではないかと予想されているチームの成績だ。代表入りを狙う倉田としては、10位以下には落としたくない。

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