あの歓喜から20年。岡野雅行が白状する、劇的ゴールが生まれた真相 (2ページ目)
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「僕、あのときの最終予選においては、このイラン戦の延長しか出ていないんですよ。だからそれまでは、ずっと(試合に出られない)怒りを抱えていた。『なんで、オレを出さないんだよ』みたいな。
それであるとき、監督の岡田(武史)さんにその理由を聞いたんです。そうしたら、『おまえは"秘密兵器"だから、敵に存在を知られたくない。"ここぞ"の場面で必ず出番はくるから、しっかり準備をしていてくれ』と言われたんですね。それで、最後のイラン戦は勝たなければいけない試合だったので、『ここで"秘密兵器"登場か』と、期待していた。その分、自分ひとりだけ元気だったんです。
当時は僕も若かったので、自分のことばかり考えていて。むしろ試合では、(自分が出場できる)負けている展開を望んで見ていましたね。今だから、言いますけど(笑)」
――負けている状況ではありませんでしたが、実際に延長戦にまでもつれる拮抗した試合展開となって、いよいよ岡野さんの出番がきました。やっと出場機会を得られて、うれしかったのではないですか。
「いや、あのときは『やめてくれ』と(笑)。
日本が先制したあと、後半の序盤に逆転されたときは、『これは"秘密兵器"の出番だな』と思って、ワクワクしながら監督の近くをバンバン走ってアピールしていたんです。それで、FWを一気に2枚代えるっていうから、『キターッ!』って思ったんですけど、城(彰二)と呂比須(ワグナー)が呼ばれて......。そのときは、『ふざけんなよ、岡田さん。オレのこと"秘密兵器"とか言っていたくせに』って、ふてくされていました。
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