ブラジル戦へ、スペイン人戦略家が語る「ハリルJは誰を使うべきか」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio


◯センターバック

「センターバックは、吉田麻也、昌子源のコンビになるだろうか。

 吉田に関して、私はこれまで辛口の批評をしてきた。ターンに致命的な問題を抱え、事実、ブラジルW杯ではアキレス腱となっていた。しかし経験を積み、バックラインの前のアタッカーに対する守備強度が上がり、弱点を晒す前に相手を封じる力を身につけるようになった。ただし、まだニュージーランド戦などでは、一度背後を取られると厳しい場面があった。

 昌子は森重真人に代わって抜擢された。自分の限界を知り、とても安定したプレーを見せている。しかし現状に甘んじてはいけない。相手にイニシアチブを奪われ、受け身に回ったときのディフェンス強度はまだまだ低い。それはハイチ戦でも露呈していた。

 10月の試合で起用されていた槙野智章は、フィジカル能力は優れているのだろう。しかし、吉田、昌子の2人を脅(おびや)かす選手ではない。森重は資質に恵まれているのに、プレーの判断が遅かったり、集中を欠いたり、メンバー外になったのも致し方のないところか。自分が今まで見た日本人センターバックの中では、(スペイン2部)ナスティックに所属する鈴木大輔が、戦術的に鍛えたらレベルアップすると考えていたのだが......」


(MF、FWで使うべき選手を挙げる後編に続く)

◆エチャリ氏によるW杯最終予選「選手16名の評価」>>

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