岡崎慎司が語るハリルJ「勝つためには今の戦い方は捨てられない」 (5ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 石橋を叩いて渡るような手堅さ感じさせる一方で、大事な最終予選初戦で代表初出場の大島僚太(川崎フロンターレ)をいきなり先発させたり、今回のUAEでも所属チームで出番のないGK川島永嗣(メス/フランス)を突然起用したり、タイ戦ではサイドバックの酒井高徳(ハンブルガー/ドイツ)を代表では一度もやったことのないボランチで使ったり、無謀とも言える選手起用が目立つ。

 今後もメンバーについては、どうなるかわからない。しかも、W杯までおよそ1年という時期にあって、特別な戦術もなく、タイ戦のような、行き当たりばったりのサッカーをしているようでは、W杯本番が思いやられる。

「今は、戦術というよりも、出場する選手によってサッカーが変わっているイメージかな。それでも、現実的に勝っていかなければいけない状況の中で、今のやり方、戦い方は捨てることができないですから。(チーム作りや戦術については)W杯出場が決まったあと、どうするのか、もう1回考えていくことが必要で、それが大事になると思います」

 ザッケローニ監督時代のチームの仕上げは、最終予選を戦ったチームに、本大会1年前に開催された東アジア選手権で結果を出した選手を加え、チームの停滞感やマンネリ感の払拭を図るとともに、最後にチームをワンランク上げるための競争をうながした。その中から、山口蛍(セレッソ大阪)が台頭した。

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