岡崎慎司が語るハリルJ「勝つためには今の戦い方は捨てられない」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 現在の日本代表は、主力と目されていた選手が負傷して戦列を離れたり、所属チームで出場機会を失ってコンディションが整っていなかったりして、調子のいい選手をうまく組み合わせてやりくりしている。メンバーを固定しようにもできない状況にあって、目の前の試合に合わせて出場選手やシステムを編成している印象だ。ロシアW杯まで1年と数カ月しかない中で、はたしてそのやり方でチームの完成度を高めていけるのだろうか。

「ハリルホジッチ監督のやり方は、確かに流動的ですね。ただ、メンバーを固定するのも、流動的にやるのも、両方にメリット、デメリットがあると思うんです。今は、試合ごとにシステムも、出場する選手も変わる。そうすると、チームの成熟度は低くなるかもしれないけど、その分、常に競争になるので、選手のモチベーションは上がる。そこは(メリットとして)大きいのかな、と思います」

 そんな中でも、ここに来てレギュラーの顔ぶれはだいぶ固まりつつある。センターバックは、予選がスタートした当初から吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)と森重真人(FC東京)のコンビでずっと変わっていない。競争が激しかった攻撃陣も、1トップが大迫、2列目の左が原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)、右が久保、中央は香川真司(ドルトムント/ドイツ)という面子で固定されていきそうだ。

 ようやくチームの枠が見えつつあるが、ハリルホジッチ監督は"ジキルとハイド"。

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