ヤングなでしこ、世界一ならずも
手応え十分。このチームは戦える! (2ページ目)
トップの籾木結花(日テレ・ベレーザ)と上野真実(愛媛FC)も前線から絶え間なくプレスをかけ続けた。その動きに引き寄せられるように、ボランチが連動し、日本の真骨頂である"連係"は作られていく。
ところが、フランスも日本をくまなく研究していた。中盤の素早いチェックはもちろん、日本のゴールを阻むのはCBのシッソコ。171cmの長身を生かした空中戦だけでなく、長いリーチで日本のシュートやラストパスをことごとく掻き出していく。それでも、隙間から裏を取ろうとする籾木の動き出しに合わせて、長谷川があうんの呼吸でシッソコの頭上を越す浮き球を配給するなど、せめぎ合いが続く。
互いのよさを消し合いながら、そこから生まれるわずかな好機を見逃すまいとする駆け引きがピッチ上には溢れていた。
日本に大きな誤算が生じたのは29分、フランス陣営に仕掛けていた宮川が接触プレーで右手首を負傷。交代を余儀なくされた。「サッカーではよくあること」と受け止めた高倉麻子監督だったが、宮川はグループステージ第3戦で抜擢されて以降、ようやくフィットしてきた右サイドバックだ。
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