「日本代表の主役は原口元気だ」。
スペインの名参謀がサウジ戦で断言 (3ページ目)
「日本は本田の投入によって、斜めの動きが増え、幅を作り、深みを作れるようになった。前半は攻め上がりが少なかった長友(佑都)が、左サイドを支配するようになる。清武のパスを受け、長友が中央の本田に折り返したプレーは特筆に値する。コンビネーションでの崩しが活溌になった。そして80分には本田が左サイドでタメを作り、長友にパスし、長友は左サイドからマイナス方向へ折り返し、香川がこれをスルーし、中央の原口が右足で左隅に叩き込んだ。
見事な連係で、これはゴラッソ(スーパーゴール)と言えるだろう。
この試合、というより予選全体を通じ、チームの舵を取っていたのはMF長谷部だった。彼の試合を読む目は、他に代わりがいないのではないか? どこにどんなタイミングや速さでボールを配球すべきか、長谷部は心得ている。久保や原口に出したロングパスには、喝采を送りたい。守備でも山口をカバーしていた。
もっとも、試合の主役としては原口の名前を挙げるべきだろう。
原口はExtremo Falso(偽のウィング)のようなポジションでプレー。布陣図では左サイドアタッカーだが、プレーエリアは左インサイドハーフに近い。攻守にわたって広大な領域をカバー。高いスキルとビジョンでプレーを広げていた。ボールを奪い、こぼれ球を拾い、一気にドリブルで敵陣に持ち込み、逆サイドも使い、4試合連続得点とゴールゲッターの役目も果たした。エクセレントだった」
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