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サッカーU-19代表が運命の決戦へ。
5大会ぶりの「W杯」が見えた (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 その雰囲気は当然、選手たちにも伝わる。

 彼らにしても世界大会に出たいとは思っているだろうが、先輩たちの成功体験を見聞きすることのない分、「出て当たり前」、あるいは「出なければいけない」の感覚は得られにくい。それどころか、「出られなくても仕方がない」という意識さえ生まれかねない。少なからず自信を持てず、自分たちが出場権を勝ち取ることに半信半疑になったとしても不思議はないだろう。

 だからこそ、指揮官の自信が頼もしい。

 もちろん過信は禁物だが、相手を分析したうえで対策を講じ、それができれば十分勝てると選手に自信を植えつけていく。その結果が2勝1分けでのグループリーグ首位通過である。

 今回のカタール戦に関して言えば、相手センターバック(5番のDFバッサム・アルラウィ)からのロングフィードをいかに防ぐかが、キーポイントだった。

 育成年代にスペイン人スタッフを揃え、個々のテクニックとパスワークの強化が目立つカタールだが、その反面、このチームは最終ラインから放たれるロングボール一発で、前線のスピードを生かすシンプルな攻撃も大きな武器。日本はこれに細心の注意を払った。センターバックを務めるDF冨安健洋(アビスパ福岡)が語る。

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