ジーコジャパン化しつつある日本。監督交代ならば妥当なタイミング (5ページ目)

  • text by Sportiva photo by Fujita Masato

杉山 右肩下がりの話は選手自身の問題だけど、それとは別に監督の問題もあります。選手が右肩下がりだったら、監督がそれを救わなければならないんだけど、監督にそんな感じがしない。むしろオーストラリアのほうが、ちょっと世代交代が遅れているのを監督が救っているところがある。だから必要以上に力が落ちてないんです。

浅田 確かにハリルホジッチが就任して1年半になるけど、積み上がったものが何もない感はすごくあります。

杉山 この人は何をしたいのかというのがわからない。何度も言うけど、サッカーの質がよくなっていないし、采配にも結構、首をかしげるところがあります。なんでタイみたいな相手に浅野拓磨を使うんだろう。浅野のよさは特別な技術にあるわけじゃなくて、スピードでしょう。10メートルぐらいはないとその速さは生きないんだけど、あの試合で10メートル走る領域はないわけじゃないですか。しかもセンターフォワードで使うのは、ちょっと違うと思う。

 もちろんこういったことはハリルホジッチだけの問題ではなくて、トータル4年間のビジョンが何もない強化委員会の問題でもあるのですが、もし監督を交代するなら、このイラク戦、オーストラリア戦の後というのはひとつのタイミングになると思います。オーストラリアに敗れたら、当然そういう声が出てくるでしょう。11月のサウジアラビア戦は暫定監督でもいいし、新監督を選ぶ時間は十分ありますから。

■サッカー代表記事一覧>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る