2016.06.08

美しき敗戦。ボスニア戦のハリルJは「久しぶりにいいものを見た」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で先制ゴールをあげた清武弘嗣 7対2。およそサッカー的ではないブルガリア戦の大勝劇から一転、日本はボスニア・ヘルツェゴビナに1対2で敗れた。敗れたと聞けば、一般的な人間はガッカリする。好ましくない結果だと考える。しかし、いまの僕の気分はまるでその逆だ。

 悪くない。この試合の印象をひと言でいえばそうなる。もっといえば、ナイスゲーム! 日本代表戦で本当に久しぶりにいいものを見た気がする。何より試合が面白かった。相手が勝利を目指し、可能な限りキチンと戦ったことも輪を掛ける。前戦と違い、試合そのものがよいレベルにあった。

 ボスニア・ヘルツェゴビナといえば、2014年ブラジルW杯のグループリーグ(F組)で、アルゼンチン、ナイジェリア、イランと争い3位になった国。日本が戦ったC組に置き換えれば、コートジボワール。このレベルの国に勝たなければ、ベスト16入りはないと目される国だ。

 日本が真剣になるのはある意味で当然だが、まず拍手を送りたくなるのは、こちらの期待に応えてくれたボスニア・ヘルツェゴビナだ。よいプレーをして、日本にしっかり勝ってくれた。