U-23代表「ハリルさんもやりたいサッカー」で五輪王者メキシコに勝利

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 アジアでの戦いから、世界仕様の戦いへ。シフトチェンジしたいU-23 代表にとってひとつめの転換点となるのが今回のポルトガル遠征だ。しかもロンドン五輪王者メキシコという、願ってもない対戦相手に恵まれた。

先制ゴールをあげた中島翔哉(右)と南野拓実先制ゴールをあげた中島翔哉(右)と南野拓実 腕を試し、世界を味わい、苦戦はしても勝利をつかむことができれば......というのがトレーニングマッチの通常の狙いではあるが、蓋を開けてみれば日本があっさりと2点を先制した。チームは今回、移動中に空港職員のストライキなどがあって現地入りが遅れた。その影響が出たのだろうか。後半は明らかにペースが落ちて、失点を許しはしたものの、2-1で勝利を収めた。

 ある意味では1月の五輪アジア予選と同じように、早々に先制弾が決まるというラッキーな要素もあり、強いのか弱いのかよくわからないけれど結果的には勝ったという試合だった。ただ間違いなく言えるのは、彼らが自信を手にしたということだろう。手倉森誠監督は「(5月に行なわれるトーナメントの)トゥーロンでは相手が本気になってくれる。メキシコを倒したことで、日本とメキシコだけの話じゃなくなる。マークが厳しくなる」と、今後にもいい影響を与えることを予測していた。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る