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過去0勝3敗のイラクにリベンジを。
準決勝は「総力戦」で勝つ

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi  岸本勉●撮影 photo by Kishimoto Tsutomu

 日本サッカー界にとって近年、"鬼門"だった準々決勝の壁を突破した手倉森ジャパンは、オリンピックへの出場権をかけて準決勝でイラクと戦うことになった。

 この巡り合わせに、選手たちは奮い立っている。

準々決勝で決勝弾を決めた豊川雄太。イラン戦も出場なるか準々決勝で決勝弾を決めた豊川雄太。イラン戦も出場なるか「大会前からずっと、ここで当たればいいなと思っていたので、それが叶ってよかった」とセンターバックの植田直通(鹿島)が言えば、パートナーの岩波拓也(神戸)も、「イラクは韓国よりも倒したい相手。決勝を懸けてイラクとやれるのは楽しみ」と語った。

 彼らがイラクに対して特別な思いを寄せるのには、もちろん理由がある。

 手倉森ジャパンの初陣となった、2014年1月のU-23アジア選手権オマーン大会。1勝2分でグループステージを突破し、準々決勝に進んだチームの前に立ちはだかったのが、イラクだった。ほとんど一方的に押し込まれながらもカウンターで反撃に転じたが、1本のロングボールで裏を取られてゴールを破られてしまった。

 これが手倉森ジャパンの初黒星となり、まさにこの敗戦からチーム作りが本格的にスタートした。

 その8ヶ月後、日本はふたたびイラクと顔を合わせることになる。9月に韓国・仁川で行なわれたアジア大会のグループステージ第2戦。イラクに先制点を許し、中島翔哉(FC東京)のゴールで追いついたものの後半に2点を奪われ、リベンジはならなかった。

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