なでしこ2部のAC長野、苦境を乗り越え悲願の1部昇格へ (4ページ目)
弱冠22歳。本来であれば結果を出せばそれでいい世代だが、横山にはあえてこの高い意識を求めたい。今年に入ってなでしこジャパンにも招集されるようになり、最高峰でプレーするチャンスを得てきた。今は切り札としてのポジションを奪えるかというところにまで来ている。
「自分がなでしこジャパンで活躍することで長野のことを知ってもらいたい」
代表の場で、横山はこう口にした。それだけの責任感が彼女には備わってきている。だからこそ、彼女にはもう一段も二段も上へと上がってもらいたい。彼女がこれから対峙する相手は"世界レベル"なのだ。
「来季1部リーグに昇格するようなチームの内容ではなかった。マークが厳しかろうと、それをはがせるくらいでないと上に行けない」――17日の試合内容を最も歯がゆく感じているのは本人であることは間違いない。それをどうプレーに落とし込めるか。エースの力が試されるのが、優勝をかけた次節の戦いだ。
今シーズンのAC長野は、新しく生まれ変わった南長野運動公園総合球技場に1試合平均1300人を超える集客を誇っている。今週末の試合では、おそらくこれを上回る観客が集まるだろう。ホームで初優勝という最高のプレゼントを贈ることができるか。勝負の時が迫る。
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