アギーレジャパンの緊急課題は「本田ジャパン」からの脱却 (5ページ目)
浅田 過去には、予選では主力だったカズ(三浦知良/横浜FC)や中村俊輔(横浜F・マリノス)が、W杯本番直前でメンバーから外れたり、先発でなくなったりという例もある。今の代表で絶対的なエースとして君臨している本田だって怪しい。4年後には、32歳になるわけだから。このまま本田に頼ったチーム作りをしていたら、本番前にあたふたするはめになるかもしれない。
中山 そういう意味でも、この前のホンジュラス戦なんか、本田をフル出場させる必要なんてなかった。後半からでも他の選手を試して、本田不在のオプションを常に準備しておくべきでしょ。
杉山 最後の30分でもいいから、本田を下げて他の選手を使うべきだろうね。それで、代わりに出た選手が本田よりダメでも仕方がない。そこは経験だから。誰かを試すことに意義がある。2018年のことを考えれば、本田をこのまま使い続けるほうが、明らかに危険だよ。
――アギーレ監督は、本田不在という状況を想定していますかね?
杉山 そこは、大丈夫だと思うよ。4年間の代表監督を経験している人は、普通はそういう感覚を持っているはずだから。
浅田 あと、本田のことで気になるのは、相手が違うから一概には言えないことなんだけど、最近は必ず2試合目のほうが、パフォーマンスが落ちているように見えること。日本代表は、本田のパフォーマンスがそのままチームのパフォーマンスに影響するほど、彼への依存度が高いわけだけど、もうそれほどあてにできない選手になってきているのも事実。
杉山 だからこそ、アギーレジャパンは早いこと“本田ジャパン”から脱却する必要がある。もちろん、本田はいていいんだよ。十分な戦力だと思うし。でも、浅田くんが言ったように、彼の出来次第でチームの善し悪しが決まるようでは困る。これから年齢をさらに重ねていくわけだし、あくまでもチームの駒として考えるようにしていかないと。無理をしてでも、誰か別の選手を試して、育てていかないといけない。そうしないと、4年後に希望が持てないよね。
(つづく)
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