2014.11.26

迷走を始めたアギーレジャパン、最大の責任者は誰か

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva
  • photo by Masuda Yuichi

アギーレジャパンを診断する
サッカージャーナリスト座談会(1)

ブラジルW杯が終了し、日本代表は4年後のW杯に向けて新たなスタートを切った。指揮官となったのは、メキシコ人のハビエル・アギーレ監督。9月から新生・日本代表を率いて、これまでに親善マッチ6試合を消化した。1月にアジアカップが控える中、順調なスタートを切ったと言えるのか。サッカージャーナリストの杉山茂樹氏、浅田真樹氏、中山淳氏に評価してもらった。

ここまでのアギーレジャパンは「70点」

――アギーレジャパンが始動して、9月、10月、11月と2試合ずつ、計6試合の親善マッチを行ないました。アギーレ監督はこの6試合を「1月のアジアカップのためのテスト」という位置づけで戦ってきましたが、その”テスト”はうまくいったのか、まずはみなさんの評価をお聞かせください。

中山 アギーレ監督が望んだとおりだったかは別として、アジアカップのためのテストとしては、半分くらいできたかな、という印象です。それは、メンバーをどうするのか、という点において、ですね。残りの半分、できていないと思うのは、サッカーの中身の部分。アギーレ監督がやろうとするサッカー、どういうサッカーをやっていくのか、というところまでは手をつけられなかったように思います。

浅田“テスト”が「成功」か「失敗」か、と言えば、成功だったんじゃないかなと思う。ただそれは、(日本代表に)新しい選手が出てきた、という話ではなくて、アギーレ監督は新戦力を探したけれども、見つからなかった、というのが実情。そういう意味では「失敗」に映るかしれないけど、それはアギーレ監督の責任ではない。選手を育てられていない日本サッカー界の問題。だから、ここまでの6試合を評価するならば、100点満点で言えば、70点くらいといったところかな。

杉山 メンバー選考については、ひと通りのことはやったと思うよ。でも、最後にあのメンバー、ブラジルW杯を戦った既存のメンバーに固まってしまったことはどうなんだろう。「えっ、このメンバー?」っていう失望感は若干あるよね。順番的には、逆でしょ。「そのメンバーで、最初にやればよかったんじゃないの?」って、思った。

 浅田 そう。最初にブラジルW杯組を中心にしたメンバーでスタートして、そこから少しずつ独自のメンバーに入れ替えていったほうがよかった。そういう順番で”テスト”をしていけば、もっと世間も納得したんじゃないかな。「結局、ブラジルW杯組かよ」といった批判や、マンネリ感も生まれなかったと思う。いきなり、Jリーグでも実績が少ないFW皆川佑介(サンフレッチェ広島)やDF坂井達弥(サガン鳥栖)を呼んだりして、”オレ流”を前面に出してスタートしたわりには、「えっ、このメンバーに着地しちゃうの?」という不満は拭えない。だから、導き出される結論は同じでも、やり方が逆だったという印象は、僕もある。