2014.11.05

代表発表直前。アギーレは宇佐美貴史とどう向き合うか

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by AFLO

 つい期待を寄せたくなる選手。「日本代表に選ばれて欲しい選手は誰?」というアンケートを募れば、1番か2番に推されるに違いない選手。

 宇佐美貴史(ガンバ大阪)は、言い換えれば、ファンの期待が常に代表監督の目を上回る選手になる。監督がアギーレに代わり、その傾向はより強まっている。だが、代表入りは簡単ではないという気がする。

代表入りが期待されている宇佐美貴史(ガンバ大阪) アギーレは就任記者会見の席上で「まず守備を」と述べた。もちろん、後ろに下がりゴール前を固める守備ではない。いかにボールを奪うか。ボールを奪わなければ攻撃は始まらないという考え方だ。

 強者を率いて上位を維持するのが得意な監督と、弱者を上位に押し上げるのが得意な監督と、監督にはタイプが2種類あるとすれば、アギーレは完全な後者だ。相手方にボールがある状態を前提に考える監督。彼の足跡を見れば一目瞭然になる。

 ザッケローニはその逆だった。結果的に、ボールが自軍側にあることを前提にしたサッカーをした。弱者であるにもかかわらず、強者のサッカーをした。その結果、いいボールの奪い方を相手にされてしまった。ブラジルW杯で惨敗に終わった大きな原因のひとつと言える。