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U-21代表が「4-3-3」を採用した最大のメリット (3ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi photo by AFLO

 同世代の仲間がひと足先にA代表に呼ばれたことが、U-21代表の選手たちの刺激になっていないはずがない。

 また、システムや戦術に共通点が多ければ、参考にすべき選手、ポジションを奪いに行く相手も分かりやすい。遠藤は森重、岩波拓也は吉田麻也、大島僚太や原川力は柴崎岳、野津田岳人は本田圭佑、中島翔哉は柿谷曜一朗や武藤嘉紀というように……。イラク戦でアンカーに挑戦した遠藤が言う。

「(森重のアンカーでのプレイを見て)イメージは膨らませていました。攻撃のときのボールの受け方はイメージしていたようにできたと思うので、守備でもう少しボールを奪うことができれば、周りをもっと楽にできたんじゃないかって思います」

 もちろん、A代表と五輪代表の連携が深まり、引き上げやすくなったからと言って、アギーレ監督のチームに必要とされるかどうかは、この先の成長次第となる。現実を言えば、現段階ですぐA代表のスタメンを張れる選手は、まだいない。

 4年前、アジア大会に出場したメンバーからは、山口蛍、東慶悟、鈴木大輔、工藤壮人の4人がその後、A代表に引き上げられ、山口が主力としてブラジルW杯に出場した。今大会に出場している選手の多くが近い将来、アギーレジャパンに招集されるようになったとき、A代表の底上げにつながっていく――。

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