2014.07.03

「ブラジルの経験を無にしない」山口蛍が下した決断

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by JMPA

 ブラジルW杯でグループリーグ敗退に終わった日本代表。それでも、今後に向けて可能性を示した選手もいた。ボランチの山口蛍は、そのひとりだ。

ブラジルW杯で世界トップレベルの力を体感した山口蛍。 山口は、昨年7月の東アジアカップで初めて日本代表に招集された。同大会で日本の初優勝に貢献すると、そのまま代表メンバーに定着。ブラジルW杯でも、初戦のコートジボワール戦、2戦目のギリシャ戦で先発フル出場を果たした。

 3戦目のコロンビア戦ではスタメンを外れるも、後半途中から相手エースのMFハメス・ロドリゲスの抑え役として登場し、その役割を果たした。ハメス・ロドリゲスの行く手をさえぎり、カウンターを受けると猛スピードで自陣深くまで戻って、ピンチを防いでいた。その度にコロンビアサポーターからは大きなため息が漏れた。それほど、山口が効いていた、ということだ。

 今大会の日本は、攻撃に限らず、守備の局面でも1対1の状況でほとんど勝てていなかった。その中にあって、山口は強さを見せた。要所、要所で相手の攻撃の芽を摘んでいた。

「ハメス・ロドリゲスに対しては、自分が何もできなかったとは思わなかったです。これからも、そういう選手たちと戦う経験を積んでいけば、(世界レベルの選手とも)対等に近いところで戦えると思います」

 強気な言葉を発したように、山口自身、ある程度の手応えをつかんだようだ。