2014.06.10

名波浩の助言。ザックJの失点癖は解決できる

  • photo by Getty Images

 前半は無得点に終わったけれども、コスタリカ戦の攻撃は良かった。ボランチの山口蛍と青山敏弘はタテパスを何本も入れていたし、ゴールは決められなかったものの、1トップの大迫勇也も、2列目の右サイドに入った大久保嘉人も、いい動きを見せてチャンスを作っていた。ずっと背後を狙い続けて、3点目の柿谷曜一朗のゴールを演出した岡崎慎司の存在感も際立っていた。

 なかでも、良かったのは、MF香川真司。得意なサイドからのカットインでチームの1点目、後半から出場したMF遠藤保仁のゴールを演出し、柿谷とのコンビネーションで、自ら逆転ゴールも奪った。それまでも、調子自体は悪くなかったけれども、緩やかに描いていた上昇曲線が、この試合でさらに1ランク上がった感じがした。よりシンプルにプレイするようになったし、かなり自信を持ってプレイしているように見えた。

ザンビアの厳しいチェックにも耐えて2得点を記録した本田圭佑。 3戦目のザンビア戦でも攻撃は好調を維持していた。右サイドバックの内田、左サイドバックの長友の攻め上がり、そして彼らを使うタイミングは、長年やっているだけあって素晴らしかった。香川もさらに調子を上げてきて、最後に途中出場の大久保が決勝ゴールを決めたのも良かった。そして、心配されていた本田が2ゴールを記録。本番を前にして、中心選手の活力が戻ったことは、チームにとって大きなプラス材料になったと思う。

 欲を言えば、本田にはもう少しシンプルにプレイしてほしい。というのも、自分が決定的な仕事をしてやろうと、フワッとボールを浮かしたパスを出したり、厳しいところを突いたスルーパスを通そうとしたり、難しいプレイを試みてボールを失うことが多いからだ。

 特にここ2年くらい、前線でキープすることに力を注いでいた2011年アジアカップのときとは違って、本田は簡単にボールをはたいて、周りをうまく使うことで、たくさん点を取れるようになった。そういう意識が芽生えたことで、動き出しも良くなっていた。それは、自らが気づいて確立したスタイルだったはずで、その感覚を再度取り戻してほしい。そうすれば、もっと得点チャンスが増えると思う。