2014.06.03

コスタリカ戦、前半の戦い方に日本代表の光明を見た

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 ブラジル・ワールドカップを目前に控え、現在アメリカでキャンプ中の日本代表がコスタリカと親善試合を行ない、3-1で勝利した。

「ゼロで抑えることが最優先であり、点を取られてもいいとは考えていない」としつつも、「『1点取られても仕方がない。2点以上取って勝つ』というくらいのメンタリティで臨むことが大切だ」とザッケローニ監督。その言葉どおり、前半31分に先制を許しながら後半に3点を奪い返しての逆転勝ちである。(後半15分/遠藤保仁、後半35分/香川真司、後半47分/柿谷曜一朗)

後半、香川真司が2点目を決めて勝ち越した日本 だが、そもそも前半0-1、後半3-0というスコアほどに内容には差がなかった。指揮官が「前半のメンバーのパフォーマンスにも満足している」と話すのも当然のことだ。ザッケローニ監督が続ける。

「前半にしても、ミスから相手にチャンスをつくられはしたが、主導権を握り、ゲームをつくっていたのは日本。前半からボールを動かし、相手を動かすという作業を続けた結果、後半相手は運動量が落ちた。前半を評価してあげるのも大切だと思う」

 ザッケローニ監督がそう振り返る前半、出色のプレイを見せていたのが、山口蛍と青山敏弘のダブルボランチである。出足のいいアプローチで相手の攻撃の芽を摘み、マイボールでは相手守備網に鋭く縦パスを打ち込み、綻(ほころ)びをつくり出した。

 たとえば、先日行なわれたキプロス戦(5月27日)での日本の攻撃が、じっくりとパスを回し、ジワジワと相手を押し込んでいくものだとすれば、コスタリカ戦前半の攻撃には、縦にグイグイと押し込む力強さがあった。

 先のキプロス戦ではピッチを広く使ってボールを動かし、サイドから攻撃を仕掛ける本来の姿を取り戻し、このコスタリカ戦ではそこに縦へのスピードというエッセンスが加わったというわけだ。

 結果的に縦への積極性が裏目に出る形で不用意にボールを失い、何度か招いたピンチのうちの1本を決められはしたが、内容は決して悪くなかった。