U-20女子W杯出場を逃したヤングなでしこの前に、不気味な「アジアの壁」

  • 早草紀子●文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

最後の北朝鮮戦がドローで終わり、涙する猶本光と吉田弘監督最後の北朝鮮戦がドローで終わり、涙する猶本光と吉田弘監督
【AFC U-19女子選手権】
11日 ミャンマー   7-0 ○
13日 オーストラリア 2-0 ○
15日 韓国      0-2 ●
18日 中国      2-2 △
20日 北朝鮮     0-0 △

 一体、誰がこんな結末を想像しただろうか。来年、カナダで行なわれるU-20女子ワールドカップ最後の出場権は、最終戦にまでもつれ込んだ末、わずか得失点1差で中国にかっさらわれた。

 昨年のU-20女子ワールドカップで3位に入った日本は、今大会不本意ながら4位に終わった。しかし不運にも押し出されたということではない。自力で出場権を掴むチャンスは最後の瞬間まで与えられていた。それをモノにすることができなかった故の結果だった。

 AFC U-19女子選手権最終戦。ディフェンディングチャンピオンの日本はここまで2勝1敗1分の3位。勝点2差で4位につける中国は最終戦が格下のミャンマーとあって白星は確実だ。最終戦の北朝鮮に勝たなければ自力での出場権獲得はかなわない。第3戦・韓国戦でのまさかの敗戦から、中国戦での引き分けを挟み、選手たちはこれまでにない危機感に包まれていたし、後がないことも十分に理解していた。気合も十分。勝利への気迫は確かにあった。ところが決戦だと意気込んで臨んだピッチで大きな誤算が生じた。北朝鮮が引いた布陣を取ったのである。

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