ニュースター・柿谷曜一朗、第1志望はワントップ (3ページ目)
つまり、ザッケローニ監督にとって1トップの人材探しは急務なのだ。
幸いにして、というべきか、柿谷自身も「複数(のポジションを)できたほうが絶対使われやすいと思うし、自分のプレイの幅も広がるので、いろんなポジションをできるのはいいこと」としながらも、「チーム(セレッソ大阪)でも今、一番前をやっていますし」と、1トップが第一志望であることをほのめかしている。
何より「常に自分が(ゴールを)決めるっていう気持ちは持っている」ときっぱり言い切る今の柿谷は、ゴールに対する貪欲さが半端ではない。ザッケローニ監督が言うように「元来はトップ下の選手」だったとしても、今では、最前線に置いてこそ力を発揮する選手になってきている。
2列目は右から岡崎慎司、本田、香川という並びが絶対的なものになりつつあることを考えても、柿谷を主力組のなかに取り込むなら、1トップということになるだろう。
これまで1トップには確たる軸を据えられずに来たザッケローニ監督の悩みを、東アジアカップで誕生したニュースターが解消してくれるのかどうか。
本田や香川といった、よくも悪くも我が強いプレイをする選手と組んだときの連携面には不安がないわけではない。柿谷本人も、まずは日本代表の話題を脇に置き、「ワールドカップも大事だが、まずはセレッソで優勝すること。この(東アジアカップでの)結果に満足せず、セレッソで結果を出したい」と、7月31日に再開するJ1の戦いを見据える。
それでもJリーグでの、あるいは東アジアカップでの柿谷の活躍を見ていると、期待せずにはいられなくなる。主力組とともにプレイする「1トップ柿谷」の姿を、早く見てみたいものである。
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