【ヤングなでしこ】 佐々木監督も認める才能。藤田のぞみが世界の舞台で体得したバランス感覚 (4ページ目)

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei
  • photo by Nakanishi Yusuke/AFLO SPORT

「前回はフィジカル負けしたと言われました。そのフィジカルも強化しなければいけないと思いますが、まずタイミングが大事だと思いました。攻撃でも守備でも、リアクションになるとキツいですが、自分のタイミングで行ければ負けません。それから、持久力は自分の武器ではあるんですが、まだ中途半端というか、一番ではないなと。自分の強みにしたい部分は、もっととことんやらなければいけないなと思います。身体が小さい分、パワーをつけても大きな選手にかなわない部分はあると思うので、そういう時によりたくさん走ることは武器になると思います。

 守備では、人を動かすのがうまくないので、その部分が課題です。(U-20W杯でも)そこを100でいかなくてもいいところで(プレスに)いってしまった。準決勝ドイツ戦の最初の失点がまさにその悪い癖が出て......。あそこで飛び込まなかったら、というシーンがあったのは反省点です」

 それでも、同年代の強豪チームを相手につかみ取ったU-20W杯の銅メダルは、自信にもなったことだろう。藤田は、「その経験をリーグで生かしたい」と意気込む。

「まずはレッズでリーグタイトルを取りたいですし、その前に自分が試合に出ないと話になりません。U-20W杯は注目されましたが、レッズでのプレイも注目してもらえたらいいなぁと思います。私にとって、なでしこジャパンはまだ『遥か遠く』という感じですが、まずはチームで結果を出して、選ばれるように頑張りたいです。そのためにも身体を強くするところから始めたいと思っています。成果を出すためには時間がかかると思うので、コツコツ頑張ることが今の目標です」

 4年目、5年目と、この先の藤田のぞみのさらなる進化に期待したい。

Profile
藤田のぞみ 
1992年2月21日島根県松江市生まれ。
152cm 
浦和レッズレディース所属 MF
背番号7(U-20女子日本代表でも同じ)

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