2012.06.29

【日本代表】岡崎慎司「南アW杯の頃とは選手個々の意識が違う」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 益田佑一●撮影 photo by Masuda Yuichi

ブラジルW杯まで712日
『ザックジャパンの完成度』

連載◆第3回:岡崎慎司

敵DFを翻弄する効果的な動き出しで得点チャンスを生み出す岡崎慎司。最終予選3連戦でも大いに活躍した。 ブラジルW杯最終予選、日本は初戦のオマーンを3-0で下すと、続くヨルダン戦にも6-0で勝利した。その試合後、岡崎慎司は「今日は、良かったっすね」と言って、頬を緩めた。それは、自らゴールは決められなかったものの、チャンスに絡むことができたからなのか、それともチームが6-0と大勝したからなのか、もしくは他に「良かった」と思える理由があったからのか......。

 その真意をはかりあぐねていると、穏やかな笑みを浮かべて、岡崎はこう語った。
「(前田)遼一さんが先制点を決めたあとも、(点を)取り続け、最後まで攻撃を止めなかった。(ヨルダン戦で)良かったのは、そこ。結構疲れが出てきて、後ろでボールを回したくなるような時間帯でも、あえて速い攻撃を仕掛けていったんです。(ゲームを落ち着かせる)大人の試合運びとは違って、さらに仕掛けて、点を取りにいくことで、自分たちはどこまでいけるのか、その可能性を探っていった。それは、素晴らしいことだと思いましたね」

 相手がいくら格下とはいえ、公式戦で6点を奪うのは、決して容易なことではない。しかも、セットプレイあり、PKあり、中央、左右から相手を崩してのゴールありと、さまざまなパターンで得点を重ねていき、最後まで攻撃の手を緩めることがなかった。日本が、そこまで貪欲にゴールを狙っていって、アグレッシブに攻めることができた要因とは、何だったのだろう。

「それは、初戦のオマーン戦の反省があったから。3点以上取れたはずなのに、スローダウンしてしまった。(リーグ戦での)得失点差を考えれば、『もっと(攻めて)いかないといけないのに......』という思いが、試合後、みんなの中にあったんです。でもそれを、ヨルダン戦ですぐに実現できた。その点は、チームのポテンシャルの高さを示すものだと思います」