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【プロ野球】今中慎二が伸び悩む髙橋宏斗らに提言「答えを出すための式を理解しないといけない」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Tetsuo Hamada

【ぬるま湯につかっている選手に火を付けるには】

――中日はチーム全体で、選手層の薄さも課題かと思います。

今中 競争させながら戦わないと、いつまでも上に行けません。ピッチャーはリリーフに吉田聖弥が入ったくらいで、昨年とほとんど同じ顔ぶれ。二軍の選手も伸び悩んでいます。一軍が困っている時に、そこを補うような選手を呼べるような状況を作っておかなければいけませんが、いつも同じメンバーの入れ替えに終始してしまっています。
 
 野手陣も同じです。実績がなくてもある程度状態のいい選手を使えば、レギュラー陣も「なんとか頑張ろう」となると思いますが、今は競い合う状況にはなっていませんね。ピッチャーにしろ野手にしろ、やはり競争がなければ選手層は厚くなりません。

――もう少し、実績ではなく調子を重視した起用をしてもよさそうですね。

今中 今季は調子が上がらない岡林勇希も、最多安打やベストナインのタイトルを何回か獲っていますが、まだ24歳です。先ほどお話しした向上心の話に戻りますが、もっと上を目指してほしい。ぬるま湯につかっている選手のお尻に火をつけてあげないと、そのまま終わってしまいかねません。
 
 宏斗もそうです。もっと体を強くして、一年間投げられるだけのスタミナを作ってもいいんじゃないかと。自分の欠点、長所はどこなんだということを把握して向上していってほしいです。答えだけを見てもダメ。答えを出すための式を理解しないといけない。真っすぐで157、158キロを出しただけで満足していないか、と思います。

――指導者側は、それをどのように気づかせていくべきでしょうか。

今中 言葉ではなく、競争させるという行動で示してあげることが必要だと思います。言葉だとパワハラと言われてしまいがちな世の中ですしね。今は、かなり気を遣いながら選手と接しないといけないから大変ですが、レギュラーでも調子が悪ければ外すといったことをやれば、選手たちもちょっと考えるんじゃないかと思いますよ。

【プロフィール】

◆今中慎二(いまなか・しんじ)

1971年3月6日、大阪府生まれ。左投左打。1988年のドラフト1位で、大産大高大東校舎(現・大阪桐蔭高)から中日ドラゴンズに入団。2年目に二桁勝利を挙げ、1993年には沢村賞、最多勝(17勝)、最多奪三振(247個)、ゴールデングラブ賞、ベストナインと、投手タイトルを獲得した。また、同年からは4年連続で開幕投手を務める。2001年シーズン終了後、現役引退を決意。現在はプロ野球解説者などで活躍中。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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